The Reference Manual of Woody Plant Propagation
From Seed to Tissue Culture
Encyclopedia
木本性植物の繁殖マニュアル＿種子繁殖から組織培養まで
繁殖事典
Acer saccharum
サトウカエデ
Sugar Maple
種子：秋播きか２から３カ月間の低温層積がよい。A.saccharumは確実に健全な種子を形成するわけではないので、カットテストはやってみる価値がある。ある研究では、20、40、そして50日間の低温層積は、それぞれ、15、38、そして65％の発芽率を示した。
実生苗は、赤カエデや銀カエデほど速くは生長しない。営利栽培の舞台では、芽接ぎに適した実生苗を１年で生産するのは困難であるかもしれない。種子の入手先は顕著な役割を演ずる。育苗家は地方の入手先から種子を集めたり、購入すべきである。
挿し木：A.rubrumやA.saccharinumに比較すると発根は困難であるが、幾つかの成功例が報告されている。６月中旬（ｵﾝﾀﾘｵ）の若い挿し穂は65から89％の発根率であった。基部の葉は完全に展開しており、茎頂がまだ生長している段階である。培地は、土とバーミキュライトとピートを２：１：１に混合したもので、ミスト使用。直径が大きい挿し穂の方が小さい挿し穂よりよく発根した。ホルモンも傷つけ処理も発根を促進しなかった。ｵｰｸ類の葉でﾏﾙﾁをしたとき、75％の挿し穂が越冬した。Vermont の研究[The Plant Propagator 22(1):3-6(1976)]では、発根率が 0から83％まである４つの異なった結果を述べている。ホルモン無処理の方が処理したものより結果がよかった。0から4％のIBA溶液がこの種の発根を促したという報告書もある。5000ppmでは45％の発根率であった。