The Reference Manual of Woody Plant Propagation
From Seed to Tissue Culture
Encyclopedia
木本性植物の繁殖マニュアル＿種子繁殖から組織培養まで
繁殖事典
Albizia julibrissin
ネムノキ
Silktree,Mimosa
多数の小葉からなる２回羽状複葉をもった樹木。６月から７月にかけて濃淡のピンク色に開花する鑑賞価値のある花は、５〜７インチ長、１インチ幅の鞘になる。種子は乾燥すると硬い種皮を形成する。
種子：休眠は不浸透性の種皮によってコントロールされる。ただ播いた場合の発芽率は１％であった。H2SO4で30分間処理した種子は速やかに発芽した。15から30分間の硬実処理が効果的である。種子を湯につけて24時間浸し続けることもできる。この方法は容易に発芽をよくするが、酸による処理ほど安全確実性は無い。種子は10から14日以内に発芽するに違いない。ある実験では、30分間の硫酸処理、36ﾟFで３カ月間の層積処理、紙やすりでの硬実処理、そして、（初期温度）200ﾟFの湯への24時間浸漬で、それぞれ、97、7、80、そして、55％の発芽率であった。
酸の処理なしの場合、種子の形成段階によって、発芽の程度に明確な差が見られる。指の爪テストは、筆者が好んで行う方法である。もし種皮が爪で破れるくらいなら、酸による処理は必要ない。微生物の活動と同様に、凍ったり融けたりすることが不浸透性の種皮を突き破るので、秋播きも満足のいく方法である。 挿し木：成熟した樹木からの茎挿しは発根しないだろう、しかしながら、根挿しはかなりうまくいく。大きな根片が最高の苗条をつくる。２月中旬（バージニア）、４から６インチ長、1/2から１インチ直径、水平に置き、１インチの深さ、ピート：パーライト、湿度を保つと、３月中旬頃に苗条が現れる。根挿しを３月中旬（ボストン）に採取し、温室内の土壌中に置くと、５月下旬に苗条が現れた。その後、根から分離した苗条は従来の方法で発根した。ホルモン、1000から3000ppmのIBA粉末か溶液、が必要である。興味深いことに、根からつくられた苗条は、成熟個体の特徴である２回羽状複葉をもっている。大きな根片は、２年間根をつくり続けた。'Union'、萎凋病抵抗性クローン、そして 'Rosea'耐寒性品種は、３から４インチ長の休眠根挿しをバーミキュライトに挿すことで繁殖される。苗条は IBAを処理しても処理しなくても容易に発根する。