The Reference Manual of Woody Plant Propagation
From Seed to Tissue Culture
Encyclopedia
木本性植物の繁殖マニュアル＿種子繁殖から組織培養まで
繁殖事典
Calycanthus floridus
クロバナロウバイ属
Sweetshrub、Carolina Allspice
アメリカ合衆国東部を起源とする幾つかの種があり、上記の他に C.fertilis
と
C.mohriiがある。
各種の間に取扱上の相違点はなく、上記種としてまとめてある。western sweetshrub、C.occidentalis、はもっと大きく生長し、よりワインレッドに近い花が咲くが、香は無い（年長の筆者の感覚）。繁殖についての注釈は東部の種にも適用できる。果実はそう果（achene）で、花托（receptacle）に包まれる。果実は10〜11月に集め、そう果を取り外すことができる。種子：ここに興味深い話がある。秋播きあるいは乾燥した種子の２〜３カ月間の低温層積。壷状の花托を緑色から褐色になりつつあるときに集める（８月、ジョージア）。種皮は指の爪でもって簡単に破ることができ、種子は播種（無処理）後、３週間で90％発芽した。萎んでしまった後の花托から取り出した種子は、弾丸のように堅い種皮をもち、75個播いた内、発芽したのは１個だけであった（1.3％）。数々の研究では、３カ月間の低温層積が発芽をよくすることが分かっている。
挿し木：７月、8000ppmIBA粉末、砂で、６〜７週間で93％発根した。別の報告書は同じ時期に30％の発根率を示している。年長の筆者は、1000あるいは3000ppmのIBA溶液（50％アルコール溶解）を使って、みすぼらしい結果を得ている。一般的に、アルコールは粉末処理よりも挿し穂の葉を落し易い。成功率は30〜50％である。'Athens'（黄色い花が咲く品種）は、同じ仲間に入れられる。Arnold樹木園では、７月中旬、軽い傷つけ、１あるいは２％のIBA粉末で、発根率100％の成功を収めた（C.fertilis）。発根した全ての挿し穂は越冬し、萌芽し、正常に生長して生き延びた。８月中旬の研究で、年長の筆者は１％KIBA短時間浸漬、１％IBAアルコール溶液（短時間浸漬）、そして8000ppmIBA粉末をテストした。平均発根率は各々、93％、82％、そして74％であった。材が堅く、それでアルコール灼けが減じたのかも知れない。どの処理区でも根系量は豊富で、全ての発根した挿し穂はバーク培地に移植され、越冬に成功した。