The Reference Manual of Woody Plant Propagation
From Seed to Tissue Culture
Encyclopedia
木本性植物の繁殖マニュアル＿種子繁殖から組織培養まで
繁殖事典
Camellia japonica
ツバキ
Japanese Camellia
種子：秋に種皮が堅くなる前に集めて播けば発芽するだろう。もし種子が乾燥したならば、播種する前に、（180ﾟFの）湯に24時間浸す必要がある。ある育苗園では、幼根が現れるまで種子を冷蔵しておき、それから播いているが、その時、幼根を出さないのは捨ててしまう。1000ppmのGAで24時間浸漬し、胚を取り出し、栄養のある寒天培地状に播くと、６日間で100％発根した。
挿し木：うまくいくという多数の処方箋があるが、時々、それがうまくいかないこともある。年長の筆者は11月に挿し穂を集め、それから1.0％のIBA溶液で処理し、ピート：パーライト、ミストで管理したが、５カ月たっても発根しなかった。挿し穂は悪く見えなかったが、発根しなかったのである。材が余りに堅くてはいけなくて（半熟枝挿し、７月）、4000から10000ppmのIBA溶液、ピート：パーライト、ミストで、うまく発根した。発根には８〜12週間要すると思われる。
アメリカ･カメリア協会は、５月から９月まで（そして11月）の、５節以下の当シーズンの新梢を使い、3000〜5000ppmのIBA、傷つけ、砂：ピートあるいはピート：パーライト、ミストあるいは密閉挿しがよいとしている。忍耐がツバキの場合の鍵であるかもしれない。
11月初旬（アラバマ）、25の異なった栽培品種、樹皮の剥皮、砂、そして高湿度のポリハウス内で、春には90％発根した。11月(ボストン）、傷つけ、8000ppmIBA粉末＋thiram、ピート：パーライト、密閉挿しで100％発根した。
ある栽培者は、128の栽培品種から集めたｻﾝﾌﾟﾙの挿し穂を材料に、いろいろな処理で、13から73％の発根率を得た。材の色は挿し穂を集める時期のよい指標であると思われる。緑色から褐色への変化が、おそらく最もよい時期であろう。単節あるいは数節の挿し穂は最適である。親にする樹木が若ければ若いほど、発根反応はよくなる。3000〜8000ppmのIBA粉末処理が最高の結果をもたらす。ホルモン処理は挿し穂の萌芽を減少させるかもしれない。特に、単節挿しの場合には。
組織培養：うまくいく。参照 Intern.Camellia J.12:31-34(1980)。摘出した子葉からのカルスから、Knopの低塩培地に0.5〜5.0mg/lのBAを添加して、植物体を形成できた。４〜５カ月の実生苗からの茎頂を使用して、1.0mg/lのBAを添加したMS培地上で初代培養し、0.5〜1.0mg/lのIBAに浸漬することでシュートを発根させ、生長調節物質無添加の基本培地に移植した（HortScience 19(2):225-226(1984)）。