The Reference Manual of Woody Plant Propagation
From Seed to Tissue Culture
Encyclopedia
木本性植物の繁殖マニュアル＿種子繁殖から組織培養まで
繁殖事典
Eucommia ulmoides
トチュウ
Hardy Rubber Tree
種子：鋸状の鞘果に似た果実でelmの果実によく似ている。10月〜11月に採取し、秋播きするか３カ月間の低温層積を与える。年長の筆者は秋播きして翌春によく発芽した。２カ月間の低温層積の後、40％の発芽率が得られたとする報告書がある。
挿し木：興味深いことに、ある参考文献は、夏に当年枝からの挿し穂を使って、砂の中で数週間で発根したと報告している。これを信じるのはちょっと困難である。イリノイ大学での興味深い追試実験はこのことに疑問を示している。第一に、挿し穂がうまく採取できるのは非常に限られた期間である。５月下旬〜６月初旬（ウルバナ、イリノイ州）が最適である。６月初旬、50年生の樹木、傷つけあるいは傷つけ無し、1000、3000、8000ppmIBA粉末あるいはchloromone(q.v.)、砂、ミストで、chloromoneでは14週間で57％の発根率であったが、他の処理は全て３〜４％であった。実験は異なった培地で、8000ppmIBA粉末とchloromoneを使って繰り返された。５月下旬の挿し穂、焼いた粘土：ピートの混合で、chloromoneを使って、50％発根した。焼いた粘土：ピートの培地では葉は暗緑色を保ち、根系は豊富であった。chloromoneは植物抽出物で、1000ppmの1-Naphthyl-acetamineを含んでいる。IBAは全く効果がなかった。ノースカロライナの研究では、chloromoneへの30秒間の浸漬で発根率85％となった。他のすべての処理は５％以下であった（Amer. Nurseryman 156(11):85(1982)）。