The Reference Manual of Woody Plant Propagation
From Seed to Tissue Culture
Encyclopedia
木本性植物の繁殖マニュアル＿種子繁殖から組織培養まで
繁殖事典
Hippophae rhamnoides
スナジグミ
Sea Buckthorn
種子：核果状の果実で、果肉をもつので、水浸処理で取り除かなければならない。果実は９月〜10月に熟し、冬中残っている。種子は秋播きか、３カ月間の低温層積を与えることができる。発芽率は全般に高い。この種は空中窒素を固定するので、肥料けの無い砂質土壌でも群生可能である。
挿し木：雌雄異株の種で、雌の方が見栄えのよいオレンジ色の果実をつけることか好まれる。雄は交配をよくするために必要である（１：６の割合）。茎挿しは困難であるとされているが、ある報告書が、７月下旬の挿し穂から3000ppmのIBA粉末を処理して76％発根させたとしている。発根には４〜５週間を要した。ロシアの研究では、７〜10年生の親木からの頂芽挿しで、春に伸長が始まったときに採取してよく発根した。他のロシアの研究で、環状剥皮し、IBAあるいはNAAのペーストを用いることで、相当の発根率を得たというのがある。25日後、処理した方には49本の根が生じたが、環状剥皮したがホルモン無処理の方は、平均2.8本であった。根挿しも成功をもたらす方法とされる。この種は豊富に吸枝を形成するが、このことは根挿しからの再生産がうまくできることを示している。