The Reference Manual of Woody Plant Propagation
From Seed to Tissue Culture
Encyclopedia
木本性植物の繁殖マニュアル＿種子繁殖から組織培養まで
繁殖事典
Lagerstroemia indica
サルスベリ
Common Grapemyrtle
種子：Laterstroemiaの項で議論した。筆者らが見つけた唯一の文献は、前処理無しで播いた場合に発芽が疎らになると指摘している。１カ月間の低温層積処理がかなりよい発芽率をもたらした。年長の筆者には、低温層積の必要性を指示する何物も見いだすことができない。crapemyrtleを種子から栽培することには大きな喜びがある。なぜなら、実生苗での変異がかなり大きいからである。
挿し木：緑枝挿しと熟枝挿しから容易に発根する。年長の筆者は年間を通して植物体を発根させたことがある。６月、７月、８月、1000ppmIBA溶液、ピート：パーライト、ミストで、３〜４週間で発根率90〜100％が得られ、発根ベンチ中で生長し続けた。これらの発根した挿し穂の移植は容易で、生長し続けるだろう。シーズンの後の方で採取された挿し穂も発根するだろうが、越冬の問題を経験するだろう。汁の多い植物体が10月〜11月の氷結にうまく適応するのは難しい。
熟枝挿しが多数の営利業者によって経常的に行われている。挿し穂が太いほど、発根反応が速い。3/8や1/2インチ直径の挿し穂は、1/4インチ直径の挿し穂よりよく発根した。11月〜12月に採取して挿すか、あるいは採取して、貯蔵（戸外のﾍﾞｯﾄで）し、春に挿すかする。発根率は約50％。年長の筆者は、熟枝挿しを１月初旬、２月初旬、そして３月初旬に採取した。最高の発芽率（43％）は、２月挿し、底面暖房、ピート：パーライトあるいはバークという条件で得られた。発根した挿し穂は、移植されて、シーズン中にかなり生育した。大きな営利のcrapemyrtle生産者（アラバマ）は、９月から12月までの熟枝挿しで、発根率80％という成果を納めている。
矮性のcrapemyrtleは、熟枝挿しと緑枝挿しの発根能力について検討された。３月下旬（アーカンサス）、異なった茎の直径、ホルモン、培地、戸外とミスト下。より大きな直径の挿し穂が戸外で最もよく発根し、戸内のミスト下では、大きいのも小さいのも発根した。ホルモンは役にたった。最高の発根率はガラス温室内での40％であった。ガラス温室内のミスト下の６月の緑枝挿しは、ホルモンに関係なく、４週間で100％発根した。しかしながら、ホルモン処理は、根長と乾物重を増加させた。８月挿しは６月挿し程高い率では発根しなかった。
年長の筆者は、ホルモン無処理と1000ppmIBA溶液処理の比較研究を、'Tuscarora'、'Natchez'そして'Muskogee'の６月（ジョージア）挿しを用いて行った。発根率は同じであったが、根の質（数と長さ）は、ホルモン処理によりかなり大きく向上した。シーズンの後の方（８月〜９月）に採られた挿し穂は、早い時期の挿し穂ほどよく発根しなかった。
熟枝組織からの発根数が少ないので、年長の筆者は、熟枝挿し（11月下旬〜12月）をミスト下のピート：パーライト上に水平に置いた。小さなシュートが発達し、それらが１〜２インチ長になった時に、1000ppmのIBAへ短時間浸漬して、ピート：パーライトで発根させた。この過程は、培地中に垂直に挿された熟枝挿しが、長期間かけて30〜50％の発根率であることを考えれば優れたものである。見返りが１：１であるのに対して、水平に置かれた挿し穂は４〜７本のシュート（芽の数に依存）を形成すると考えられ、その全てが容易に発根する。
根挿しは別の選択肢を提供するが、緑枝と熟枝挿しに続く第３の道であるに違いない。長年、小さな植物体が地際で殺されるにもかかわらず、多数のシュートが出現する。balled and burlappedな植物が取り除かれた時に形成された穴は、すばやく両側に多数の芽をもつようになる。根から発達する吸枝は、もともとの植物体より大きく生長する力をもっている。ここで観察した事柄の全てが、根挿しが植物体を作り出すだろうという考えを支持している。３月にガラス温室内で砂：ピート中に埋めるのが最も良いやり方である。