The Reference Manual of Woody Plant Propagation
From Seed to Tissue Culture
Encyclopedia
木本性植物の繁殖マニュアル＿種子繁殖から組織培養まで
繁殖事典
Pinus sylvestris
ヨーロッパアカマツ
Scotch Pine
種子：未成熟の毬果は緑色で、熟すと種々の色合いの褐色に変色する。毬果は９月〜10月に熟し、12月〜３月に種子の剥離が起こる。熟した毬果が開くには、120ﾟFで10〜16時間の炉中乾燥か、３〜７日間の風乾が必要である。Scotch pine の洗浄種子の１ポンド当たりの平均粒数は、約75,000である。種子を15年間貯蔵することに成功した。新鮮な種子は発芽前処理を必要としない。しかしながら、貯蔵した種子の発芽特性は様々で、1/2〜３カ月間の低温層積を必要とすることもある。一般的に、発芽能力は、平均して80％以上である。育苗の現場では、種子は秋播きされるか、２カ月間位の前処理の後に春播きされる。この種については、種子の出所が異なると、生長特性や針葉の色に、かなり大きな変異が生じる。
挿し木：異なったクローンの樹体の間には、かなり目立った発根反応上の違いがみられる。ある研究では、９〜10年生の樹木からの挿し穂を使って、１月下旬、ピート：パーライト（1:1、v/v）、日中のミスト、無加温ガラス温室（50〜60ﾟF）、底面暖房（78ﾟF）を使用して、2500ppmのIBA＋2500ppmのNAA、2500ppmのIBA＋2500ppmのNAA＋25％キャプタン剤、そして、5000ppmのIBA＋25％のキャプタン剤を処理して、各々の発根率は、90、80、そして40％であった（Physiol.Plant.35:66(1975)）。