Der Gärtner6
Pflanzenverwendung im Garten-und Landschaftsbau
庭づくりと景観形成における植物の活用
A Pflanzenverwendung im Garten- und Landschaftsbau
A 庭づくりと景観形成における植物の活用
1 植物により創造される環境
庭や景観を造る作業には、地割り、苗の移植や種まき、地形を変えるための作業の見積り、構築物や通路の造成などあり、その他もいろいろある。しかし植物は休みなく生長を続けた数年の後には、緑を構成する働きを発揮するようになる。植物の豊富な庭や景観、そんな‘夢見るような一角’は感動的な高品質の場を提供し、癒しを求める人に、‘場の霊（場の守り神）’が精神的な調和をもたらす。それは、詩、絵画、写真に匹敵するものである。石、木、彫刻、そして水、通路と光でもって私たちが創り出せるものは、植物によっても創り出されるにちがいない。単なる草原が、幾本かの樹木と潅木に巧に置き換えられることで、居心地の良い自由な空間が創出され得る。高速な交通機関は空間と距離を劇的に縮めている。植物によって魅力的に創生され、人間の尺度に見合った自由空間は、そのことへの重要な対極点であり、手を休めさせ、本来の見方に回帰させる。
【写真】自然に、よく整えられた美しい価値あるものを知ることは、多くの人々にとって、景観創出における植物活用についての重要な視点である。
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1.1 活用の領域
景観を創出する者達は、全く異なった場面で植物を活用する。彼らの作業領域は、一般家屋の庭や貸し農園といった個人が管理する緑から、立ち入ることが制限される学校や病院の緑、動物園の中や墓地、そして公園や都市の広場といった驚くべき範囲に及ぶ。そして、それぞれの場面に応じた植物が、構築材料として要求される。植物を活用する者が、緑を利用しようとする様々な意図にもかかわらず、創造者としての見方から同質の目標を追求するだろうことは、容易に展望できる。すなわち、植物の群生によって空間の構築と有効な配置がなされ、単独の植物はアクセントとなり、緑の平面がつくられ、また、植物は色彩を構成する要素ともなる。
景観を創る者がもつ造形手段の中でも、植物は時折、自然な環境を作り出す際の近道となることがある。進行する風景の磨耗、生産施設や交通のための構造物、そして新興住宅地に対する健康回復手段として植物は期待されている。というのは、流出しやすく滑りやすい地面を動かないようにし、屋根やむき出しの地面の緑化が研究され応用されていることや、汚水の浄化に植物を利用し、工業団地の緑化を進めるなど、生物工学的な独自の任務範囲が拡がっているのである。景観保全や自然保護における処理手段としての重要性が増している。このような場面では、創造的な植物の利用においても、自然に近づくことが要求される。日陰の場所、日当たりがよく乾いた場所、不毛な、あるいは肥沃な場所それぞれに、見た目のよさとは別に、当を得た、費用と手のかからない植栽が求められる。樹木下には森林性の宿根草というように、乾生の、湿性の、浜辺の、あるいは水生の庭といった領域ではそれぞれ、生態学的にあるいは植物社会学的な考慮が行われるべきである。
【表１】庭と景観づくりにおける植物の利用例
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1.2 植物の知識
造形の原理に精通することが、景観創造者にとって重要である。さらに彼は、彼の制作材料である植物を基礎から知り尽くそうと努力するだろう。自ら観察することが必要となる。というのは、たくさんの種類の植物にできること、特に問題のある生育場所でできることは、まだ十分に知られていないからである。利用する特性や造園上の形態は、際限なく何度でも驚くほど多様で、彼に困難と同時に喜びをもたらす。名前、由来、そして原産地を知ることで、植物の造形上の‘特性’を掴み取ることができる。よく選び出された植物は生育場所にただ適合するだけではない。萌芽、開花、結実といった植物の生死は、時の流れと結びついている。植えられた植物が当初の目的に到達するまでどれほどかかるのか？１本の樹木が想定された高さに達するまで、また花を咲かせるまで何年を要するのか？季節単位か、年単位か、はたまた10年単位かを前もって見通す必要がある。
絶え間ない観察によって鍛えられなければ、植物の知識は忘れ去られる。先進的なものによる手引きが大いに役立つ。種苗栽培園、園芸農園、そして園芸市場にはラベル付の苗がある。豊かな庭や公園の並木が、‘仕上がった’植物の印象を伝えてくれる。生存形態（樹木、宿根草、一年草）、利用される領域（例えば、生垣、ヒースガーデン）、あるいは群生の段階（単独での生育で、小規模の群で、あるいは大面積の集団で）といった、できる限り具象的な概念と結びつけて植物を記憶することが重要である。よい図と注釈がある種苗栽培園や宿根草園のカタログは有用な事典であり、特によく利用される品目を取り上げている。写真が好きな人にとっては、植物の色、形、細かいつくり、そして全体が完全にはっきりと再現されて比較可能な形でまとめられていることはうれしい。
しかしながら、スライド写真、テレビ画像あるいはコンピュータ画像が、複雑で感覚的な知覚の代用となることは不可能である。香りも、また手で触れた表面の感触も利用上の判断の基準なのだから。
【写真】植物の形と色をよく知り、よく付き合えるようになるには、種と品種についてのしっかりとした知識が必要である。
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