Der Gärtner6
Pflanzenverwendung im Garten-und Landschaftsbau
庭づくりと景観形成における植物の活用
E Schmuckpflanzungen
E 観賞植物
3 花壇の宿根草
3.1 容姿の価値と利用領域
宿根草においても効果的な花色が欠けているわけではないが、夏の草花や花壇バラに比べれば開花期間が限定的で短く、その色彩で夏の間中一面を被うような働きはほとんどない。けれども宿根草には独自の多様性があり、そのことによって、空間的に、また時間的に段差をもって連続する種類と品種が、春の始まりから秋の終りまで花の楽しみをもたらしてくれる。多数の宿根草の独特の魅力は、花や花序の色彩が独特の花の形に結びついているところにある（蝋燭状、皿状、球状の花序）。そのほかに、葉の容姿（整然としたもの、雑然としたもの、まっすぐなもの）、表面（フェルト状のもの、丸みを帯びたもの、光沢があるもの）、色彩（青味がかったもの、銀灰色、赤、縞や点の斑入り）が役を演じている、かなり多くの宿根草があるが、そのことは花壇に植えられた夏の草花の中では、密生した一面の花々の陰にかくれてしまっている。草類やシダ類を含めた葉を観賞する宿根草が、色彩が華やかな花の咲く宿根草の魅力を、地味な脇役として強調していることを認識しよう。色彩のコントラストとともに、形状の対比も多様である。植え付けの際には、葉の性質や花序の構造についてだけでなく、自由奔放に、丸い藪状に、あるいは直立に引き締まったようにといった、様々な生長過程の特性を知ることが必要である。
激しく変化するような環境では、宿根草の容姿の多様性を捕まえることは難しい。それゆえ、宿根草を植えるのは静かな場所がよいのだが、無理に建物の近くにする必要はない。窪まった静かな場所は、宿根草に特によい環境を提供する。水槽や噴泉があれば、場所の印象をより深いものにする。風を遮ることと湿った空気は微気象をよいものにし、宿根草の生育を促進させる。観賞価値のある宿根草の世話には、より多くの手間がかかるので、特定の花壇に整然と集中させることがある。色彩と形の効果を発揮するために日当たりのよさが要求される種類から自由に選び出すことができるためには、日当たりのよい場所が前提条件となる。もちろん、日陰の場所でも花の楽しみを完全に放棄するものではないが、そういった場所ではやはり、豊かさや色合いは劣ったものになってしまう。が、春の花々は色彩豊かな例外である（Primulaプリムラ属、Waldsteiniaコキンバイ属、Omphalodesルリソウ属、Brunneraブルネラ属、少し遅れて、 Aruncusヤマブキショウマ属、Campanula persicifoliaモモバギキョウ、 Ligulariaメタカラコウ属、Cimicifugaサラシナショウマ属そしてAstilbeアスチルベ属）。
囲まれてはいるが、陰にはならないちょっとした場所（垣根、屋敷林、壁）は、宿根草の植栽の色彩効果を高める。こういう場所は視線を引きとめ、風を防いでくれる。東西方向の花壇には、南からの有効な日射が当たる。様々な花と葉の色彩をもった林は、宿根草の植栽と対比しながら、季節ごとに移り変わる。
宿根草花壇の宿根草を魅力的なものにするには、生長に関する様々な力、地理的な要因、庭の歴史の他に、以下の様々なことが関係する。これらは等しく栽培の標準とならなければならない。潅水と施肥、腐植の供給と栄養物質および水分吸着能力の改良のための堆肥や樹皮（粒径0～10mm）の投入、それから雑草との戦い。さらに幾年かして、生育がすすんで花が咲かなくなった株の除去、可能ならば他の場所への移植、新しい株の植え付けなど。植物の間の土壌は一様に柔らかくする必要がある。土壌の切り返しや、植物が枯死して地表面に落ちたものの搬出と堆肥化は意味があることであり、特に、長く茎を伸ばす宿根草や草類については行った方がよい。宿根草の確実な栽培は、‘正しい’植栽計画によるだけではなく、個々の栽培管理、絶え間ない観察、そして心を込めた改良の結果である。